500+500=5000事件

はじめに

 この項目では2019/01/11に生じた不具合から始まる一連の騒動を整理した。
 NEXONは様々な不具合を生み出し、その悪名高さを知らないメイプルユーザーはいないだろう。
 当件は個人的にNEXONの悪い部分が凝縮された物であると覚え、記念碑の建立を思い立った。

前提

 メイプルストーリー15周年。
 長年引っ張った暗黒の魔法使いと決着をつけるストーリー上重要な大型イベントの最中。
 NEXONの仕事、対応に期待しているユーザーはほとんど存在しない。
 全員がメイプルポイントを獲得できており、一方的に損失を被ったユーザーは存在しない。
 NEXONを貶める事が目的ではなく、NEXONだからなという視点から見た、一種のイベントと受け止めている。

経緯

 2018/12/12、BlackMageアップデートが終わり、メイプル連合イベントが始まった。
 詳細は割愛するが、特定の節目毎にユーザーは様々なアイテムを獲得できた。その中の一つ、女王の下賜品:英雄Ⅳから獲得できた連合メイプルポイント支援ボックスから事件は起こる。

 連合メイプルポイント支援ボックスはそこそこマメにイベントへ参加していなければ入手出来ず、決してばら撒きではなかった。
 また、メイプルポイントとは使用が一部制限されるNEXONポイント(1ポイント=1円)であり、課金アイテムの購入が出来る物である。

 ユーザーが迎えた節目は2019/01/11の17:10頃、女王の下賜品:英雄Ⅳの入手が可能となった。
 それから入手した連合メイプルポイント支援ボックスには「メイプル連合で用意したメイプルポイント支援ボックス。ダブルクリックすると5,000メイプルポイントを獲得する。」と記載があり、実際に使用したユーザーは5,000円相当のメイプルポイントを入手した。中には複数のPC、アカウントを利用してイベントに参加し、数万円相当のメイプルポイントを獲得した猛者もいた。

 当時、ユーザーの間では、2,000メイプレージ支給の時は記載ミスで200メイプレージだった前例がある、NEXONがこんなに太っ腹な訳が無いという疑念、バグや不具合かも知れない、NEXONは自分の落ち度でもバグや不具合を利用したユーザーをBANするだろうといった不安、修正される前に使ってしまった者勝ち、ロールバックされても問題が無いような用途に割こうといった蛮勇が渦巻いていた。

 ユーザーの予想通り、同日の18:40頃、NEXONはアイテムの文面はそのままに黙って獲得できるメイプルポイントを5,000から500に修正したのである。遅れる事およそ20分、公式サイト及び公式Twitterにおいて、表記と入手できるメイプルポイントが誤っていると告知が出る。その上、自分で蒔いた種でありながら、「※既にアイテム「連合メイプルポイント支援ボックス」を使用した、もしくは獲得したメイプルポイントを使用したキャラクターにつきましては、後日改めて対応を行う可能性がございます。」と脅しとも取れる注釈が添えられていたのである。
 既にユーザー間では4,500円相当の格差が生まれ、相対的に損したユーザーを煽る5,000組、相対的に得したユーザーがBANされろと願う500組が誕生していた。
 続いて20:10、臨時ログインサーバーメンテナンスが行われ、アイテムの表記が「メイプル連合で用意したメイプルポイント支援ボックス。ダブルクリックすると500メイプルポイントを獲得する。」に修正。公式Twitterでは「臨時ログインサーバーメンテナンスのお知らせです。私どもに至らない点がありましたこと、非常に痛感しております。誠意ある対応が出来ますよう努めますので、今暫くお時間を頂ければと思います。」とツイート、誠意ある対応という点にユーザーの注目が集まった。
 20:25、臨時ログインサーバーメンテナンスの終了に伴って公式Twitterが「メンテナンスが完了しました。プレイヤーの皆様は何も悪くございません。憤りや不安を感じられている方も多いことを認知しております。本当に申し訳ございません。」と発言。プレイヤーが悪くないという当然の事を取り上げ、受け取り方によっては今までの不具合はプレイヤーに責任があったかのようなツイートを行い、火に油を注ぐ形となった。

 翌日2019/01/12/00:15頃、メイプルポイントの一時使用停止措置を行った。同日00:45、公式Twitterが「なお、現時点でのロールバック及びメイプルポイント使用者の停止措置は検討しておりません。皆様にはご迷惑をお掛けしますが、対応完了までお待ちいただけますよう、お願いいたします。」とコメントを出し、公式の動きは一旦停止する。
 誠意ある対応を言質に、普段は十割諦めているユーザーも一厘くらいは期待を寄せる事2日、2019/01/14/15:20頃、公式サイトが声明を発表した。
【補償内容】
・メイプルポイント 500P
 加えて、補償を受けられる対象は2019/01/11/17:10頃までにクエスト「[暗黒の魔法使い] 前哨基地へ集結!」を完了、即ち指定日時までにイベントに参加していたアカウントのみ。新規参入ユーザー、補償対象ユーザー、5,000Pユーザーでは1:2:10の格差が発生する。
 不具合を利用し、抜け駆けをしたユーザーが5,000メイプルポイント得、不正利用を避けた誠実なユーザーが1,000メイプルポイントしか得られないという正直者が馬鹿を見、新規参集者は更に減額する混沌たる結果となった。

 こうして500+500=5000事件が一旦の終息を迎えたのである。

 さて、こうなった原因は完全にNEXONの怠慢にあると見られる。
 既知の通り、メイプルストーリーの本家本元は韓国にある。以前から日本運営は韓国運営が開発したデータを翻訳しているのみ、しかも翻訳洩れや表記揺れ、日本語としておかしい部分も多々あり、エキサイト翻訳にコピペしているだけなのではないかと揶揄されていた。こうしたコピペ体質が招いた事件であったと思う。
 本家韓国の通貨であるウォンと日本円のレートはおよそ10:1、即ち5,000ウォン(≒500円)相当の5,000メイプルポイントを単位や為替を考えずに丸っとコピペしたのである。しかも文章だけではなく、内部にすら手を付けていない事が判明した痛恨の一撃である。
 15年間も運営していながら極めて初歩的なミスを犯した無能といえるだろう。

 表記と獲得内容のいずれも誤りであった杜撰さ、途中で行われた卑しいサイレント修正、微妙に常識の欠けたツイート、誠意ある5倍の格差、ユーザーによってすぐに看破される初歩的なミスと当件はNEXONの悪い所を存分に盛り込んだ記念すべき事件であったといえるだろう。
 もっとも、5,000メイプルポイント利用者をBANしたり、関係無いユーザーを巻き込んでロールバックしたりせず、被害を最小限に抑えた点は及第点の対応であったと感じる。

 因みに私、Rotanigiroは手元に5,000メイプルポイントが入った箱があったにも関わらず、BANされたら困るので傍観していたら気付くと500メイプルポイントになっていたマヌケであった。

  • 最終更新:2019-01-14 17:42:54

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